自酔論

お酒と雑記

【梅田】shot bar commons

 



 

 

子が産まれて早10ヶ月。結構疲弊していた。

何が?と聞かれれば全部だ。細かいことを一つ一つ羅列なんてできないくらい。

たとえ旦那が100%家事や育児をやってくれているなら話は別だが(もはやそれは母親が居る意味あまり無いけど)やはり対ヒト、いや、言葉が通じない宇宙人を相手にするのは誰がいたって疲れる。
魔法が使えるのであれば、自分があと4,5人くらい欲しい。あとほんやくこんにゃく。



可愛いから疲れなんて吹っ飛ぶなんて、綺麗事過ぎて笑ってしまう。吹っ飛ばない。普通に疲れは溜まるし、溜まったら体調を崩す。自然の摂理。
確かに可愛いが、「可愛い~♡」と思う。ただそれだけ。
※個人の感想です。

世の中には可愛くないと思い詰めてついには殺めてしまう人もいたりする。
どんな事情はあれど殺すなんてことは論外だが、それほど育児というのは一筋縄ではいかないなぁといつも感じる。
「育児どう?大変?」という質問は、戦争を体験していない我々が戦争を経験した人に「戦争って大変?」と聞くくらい愚問だ。

 

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まだ妊娠する前、毎日のようにお初天神に行っていた時ふらりと仕事終わりに立ち寄ったお店。
露天神社から程近いところにひっそりと佇むレコードバー「shot bar commons」。


何度だって言う。私は入りづらいお店が大好きだ。


(S)が傾いてるのが可愛い。
レコードが聴けるバーということで、立ち寄ってみた。


何枚あるかわからないレコードと、たくさんのお酒。バーだ。
店主のみっちゃんの第一印象は忌野清志郎。特段顔が似ているというわけではないが、雰囲気が似ていると思う。そんな40代のイケオジだ。
普通のお酒や肴、みっちゃんお手製のスパイスカレーも頂ける。


お馴染み飲みさし食べさしの写真です。バーでも構わず芋ソーダ


レコードが回せるDJ宅もあり、二度ほどイベントもやらせてもらったこともある。


テーブルもありんす。上座はトイレが遠い人が座ろう。
妊娠・出産を経て、この前久しぶりに寄ったが、みっちゃんは変わらず陽気に迎えてくれた。
お手製のスパイスカレーはとても美味しく、なかなか梅田のど真ん中で深夜に食べられるところは少ないだろう。
(その写真撮ってないところを見ると宣伝する気が無いのかと思われそうだが、本当に美味しいので食べて。)
朝までやってます。多分。みっちゃんが(朝まで)生きてれば。

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子どもが保育園に行くようになってからは、常に時間との闘いだ。
●時間後に●●だから、●分寝れるな。●分の間にアレもしてコレもして...などと24の主人公のように常に考えている。そりゃあ物忘れ酷くなるわけだ。

もしかしたら泥酔して記憶を無くすのと、育児してて記憶無くすのって一緒?とわけのわからないことを考えながら今日も一日が終わる。

 

 

 

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shot bar commons

https://commons.lillysolutions.com/

https://www.instagram.com/commons.miro_mitsukun/

大阪市北区曾根崎2丁目8−12 ウシオ観光ビル2F
☎ 06-4977-1334
【営業時間】ホームページまたはSNS参照
【定休日】日曜日(不定休有り)

【姫島】立喰酒場フラット

 

 

どこでどう培われたかわからないが、物心付いた時から中立的な考えが身に染みついている。
しかしながら裏を返せば決断力が無いし、優柔不断なのだ。
なので、「〇〇は〇〇だ!」と断言できる人が羨ましく思う。なぜそこまではっきりと言えるのだろうと小一時間考えてしまう。
特に妊娠してから現在進行形であらゆる情報に踊らされまくっている身としては、心底羨ましい。一人の人間の将来を左右するのだから、お風呂上りの保湿ですら一つも間違ってはいけないと思ってしまう。子育てに正しさなんて無いのに。(倫理を欠いた行動は例外)

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昔から、自分の行動圏内にどんな飲み屋があるのかとストリートビューで探す(悪)趣味がある。
今回は阪神本線姫島駅付近にある「立喰酒場フラット」という飲み屋.....なのだが飲み屋らしき外観がストリートビューでは見受けられず、なぜかツルハドラッグのところにマップのアイコンが立っている。
どういうこっちゃと好奇心を掻き立てられずにはいられなかった私は、実際に行ってみることにした。

これはわからん......看板小さ!
何度も書いたが私は入りにくそうな飲み屋が大好きだ。ということで開店して早々のお店に飛び込む。

立喰酒場とあるが、全然座れた。
スペースの半分にカウンターが5席ほど、もう半分ほどはテーブル席のみ。
昭和歌謡のレコードが壁に貼り付けてあり、もちろん店内も昭和歌謡が流れていた。


お酒も安いが(酎ハイが280円)食べ物も安い。価格破壊である。どうせ量少ないんでしょ~??と思いつつ注文。


確か豚ネギポン酢だったような気がする。普通に多い。そして美味しい。
初対面のマスターは息継ぎしてってくらいよく喋る方で、白髪交じりのロン毛を束ねた気さくな方だった。聞けば昨今の値上がりの波を受けるまでは酎ハイが180円くらいだったそうな。(うろ覚えです、間違ってたらごめんマスター!)

そしてこちらは元うどん屋?お蕎麦屋?(うろ覚えばっかやん)で、居抜きをもらい、半分はDIYだそうな。

とにかくよく喋るマスターで、お酒も進み、ちゃっかりこの後マスターがおすすめする「チャームにフルーツが大量に出てくるスナック」にまで足を運んでしまった。(行ったらフルーツと、なぜか赤飯がチャームで出てきた。その話は後日。)

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よくこんな感じで劇団の団長をやったり、生徒会や学級委員長をやったりできたなとすら思う。特段仕切るのが好きなわけでもない。ただただ面白そうというだけでやってきたのだが、何度も決断の壁にぶち当たってきた。
そのたびに冒頭で書いた所謂「〇〇は〇〇だ!」と断言できる人にケツを叩かれながら壁を破るどころか壁をすり抜けて進んできた。ダメな奴である。

娘には善と悪の区別をつけるのは大事なことだと思うが、ここぞと言う時にちゃんと決められる人間に育って欲しい。
とりあえずよく喋る人と飲む時は、お酒は3杯くらいでやめておけと教えようと思う。

 

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立喰酒場フラット
https://www.instagram.com/t908_0908/
大阪府大阪市西淀川区姫島3-13-6
☎ 06-6471-2515
【営業時間】17:00〜22:00 LO.21:30
【定休日】日曜日(不定休有り)

【梅田】直福

 

 

妊娠してから子どもを産んで、初めて知ったことがたくさんある。

(しばらく子どもネタが続きそうである。それくらい外に出ないのでご容赦願う。)


赤ちゃんは自分では寝れない

「産んだら夜中寝れないよ~」なんて脅し文句をずっと目にしていたが、まぁ寝れなかった。幸い我が子は泣いて寝ないというタイプではなかったのだけど、自分の性格上「3時間おきに授乳」というルールを課せられるとどうもその通りにしないと気が済まず、アラームをかけて3時間おきにちゃんと起きて授乳していた。というか大体3時間おきに赤ちゃんは起きた。起きていなければオムツを替えるなどして起こして授乳していた。(※起こさなくてもいいという情報もあったけど、夏場で脱水症状になるのが怖かったので起こして授乳していた。)
その光景を見て、実家の母は「そんなきっちり起きてるの?!」と驚いていた。
そうして夜中も3時間おきに起きていたのだが、ふと疑問が浮かんだ。
「眠たいなら寝ればいいのになぜ寝ないのだ?」
生後6か月経った今でも眠たいとアクビをし、目をこすり、最終泣く。泣くほど眠いのになぜ寝ないのだろう。
困ったときの知恵袋には「眠気が理解できないみたいで眠い自分に不安を感じるらしい」と回答があったが、眠い自分に不安を感じるとは...と余計疑問が深まったので考えるのをやめた。
そういうものなのだ。母親と安心して眠りたいのだ。

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お久しぶりの梅田のお店。決してこのサラリーマンと一緒に行ったわけではない。
ホワイティ梅田の地下街にその店はある。老舗から若者向けのお店まで軒を連ねるこの通り。外観を撮り忘れたが(いい加減にして)、地下鉄谷町線 東梅田駅の近くに「直福」という立ち飲み屋がある。

立ち飲み屋なのでカウンターのみで、広さも1Rくらいのこじんまりとしたお店である。こちらに立てかけてあるメニューと、今日のおすすめが何品かピックアップされている。

こちらに来るとまずプレーン酎ハイ、そして全人類が大好きちくわの磯部揚げ。そしてそしてこの日は白和えを注文。物価高騰の波を受けてか、ホワイティの立地的になのか、立ち飲み屋にしてはほんの少々値は張るものの、出てくるスピードといい味といいとても良い。
そして何よりカウンターが外向きに作られているので、客同士が顔を突き合わせることなく飲める。黙々とひたすら一人で飲んでいると時間を忘れる。もはや自分との闘いである。(複数人で来ている人のために中央にテーブルはある。)

しかし先述の通りお店は狭いが、喫煙可能なので喫煙者ばかりだともっくもくする。非喫煙者はご注意を。

 

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あとわかったことと言えば.......と思い返してみたが思いつかない。思いつかないというか思い出せない。産後こういうことが度々ある。
さっきまで覚えていたのに、ニワトリのごとく3歩歩いた瞬間思い出せなくなる。所謂産後ボケというやつだろうか。
この前も、ネットを介して予約した店に行ったと思ったら全然違う一瞬見ただけの店だった。どういうわけかその一瞬見ただけの店の方が記憶に残り、その店に着いて店員さんに「予約されてません」と言われるまで気づかなかった。
さらに引いたのは、結局その間違えて行ったお店に再度行く際、予約時間より1時間も早く行き、これまた店員さんに「1時間後ですね」と言われるまで気が付かなかった。さすがに自分でも怖くなった。


.....これも子どもを産んでわかったことかもしれない。

 

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立ち呑み 直福

大阪府大阪市北区松原町 梅田地下街4-2 ホワイティ梅田イーストモール
☎ 06-6316-0866
【営業時間】10:00~22:30
【定休日】不定

【千船】大笑

 

 

2023年になってしまった。
母になって早半年が経った。相変わらず飲みには出ているものの、何分朝起きたらすぐ夜が来るような生活なので写真だけが溜まり、記事にはできないでいた。
まぁ、寝る前に歯磨きをしながらぼやあっと考えていることを取り留めもなく書いているだけなのだが。

昨年は、友人の一人が亡くなった。私は出産を終えて、地元に居たので通夜には行けず、ただぼーっとその友人のことを考えながら我が子に乳をあげていた。
誰かが亡くなるたびに谷川史子さんの作中に出てくる「最後って通り過ぎてからわかるのね。ああ、あの瞬間がそのひとに触れた最後だったんだなあって後で思い知るのね」というセリフを思い出す。
あの友人と最後に会ったのはいつだっただろうか。なんて話しただろうか。
なんせまだ墓参りにも行けていないので、ひょっとしてまだ生きているのではないかと思いながら日々を過ごしている。

 

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前回書いた飲み屋の近くにある居酒屋「大笑」。

 


お店は奥行きがあり、テーブルが数席。カウンターは結構詰め詰めで4人ほど座れる。それがまたこじんまりして良い。大将のお兄さんはキムタクを500倍お喋りにした感じの面白い人(褒めてる)で、彼のお母さんと一緒にお店を営んでいる。



まあとりあえず、プレーン酎ハイで一杯。
思えばTwinSと同様、妊娠・出産で1年ほどお店に来れておらずだったので大笑の大将(笑うところ)に報告や世間話をしつつぐびぐび。よう喋る。


お料理は全体的にリーズナブルなのだが


めちゃくちゃ量が多い。突き出しのもずくですら多い。2品と酎ハイだけでテーブルきちきちやがな。ビュッフェの配置やん。(もずく食べさしかい)
隣のお兄さんは刺身盛り合わせかローストビーフかなんかを食べていたがそれだけでテーブルがいっぱいだった。絶対カウンターの設計ミスっている。それくらいたくさん出てくる。お腹はパンパンである。

この日はカウンターもテーブルも満席で、鍋をつついていた若いお兄ちゃんに、同じく鍋をつついていたおばちゃん二人が話しかけていた。こういう光景を見ると、関西やなぁと感じる。

よう喋るキムタク大将は忙しそうにしていたので、お腹パンパンになったところでご馳走様。次はいつ来れるやら。

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いざ子どもを産むと、死ぬのが怖くなった。
旦那と「まぁいつ死んでも良いように悔いの無い生き方しようね」なんて言ってたけど、今は考えるだけで動悸がする。
本能がそうさせるのだろうか。母性なのだろうか。どっちもか。

いかんせん急な訃報だったので、未だに頭と心が追い付いていないところがある。マイケルジャクソンみたいな。実は生きてるんじゃないか説みたいな。
目の当たりにしたら、本当なんだなぁって感じちゃうので、このまま私の中では“実は生きている”ってことにしとこうかな。

今日も慌ただしく一日が終わる。酒を飲んだって飲まなくたって一日って終わるんだね、とよくわからないことを考えながら眠りにつく。

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居酒屋 大笑

大阪府大阪市西淀川区大和田3丁目9-14
☎ 06-6475-6100
【営業時間】17:00~24:00
【定休日】日曜日

【千船】TwinS

 

 

2022年、夏。親になった。

予定月にはこのままいくと4,000gを超えるのではないかと思うくらい、お腹の子はデカかった。平均より小柄の私には相当キツく、促進剤を投与して予定日より少し早めに産むことを選択した。

陣痛が来て19時間、3,565gのやはり大きめの女の子が出てきた。

よく「鼻からナスを出すほどの痛さ」とか言うけど、本当に出した人いるんか?

なんしか私が出産の痛さを表現するのであれば「下半身がちぎれる」と言う感じだろうか。

産まれたてほやほやの我が子を見ていると、未だに何とも言えない「すごい大変なことをしてしまったのではないか」感がある。それは良い意味でも、悪い意味でも。

 

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飲酒を解禁した。

※私は色々な理由で混合育児を選択しました。もちろん飲酒をした後は授乳をしませんが、そこについてマイナスなイメージを持つ人は読まない方が良いと思います。

 

旦那は四六時中赤ちゃんと一緒に居て半狂乱の私を見かねて、快く一人飲みに送り出してくれる菩薩のような人だ。

というわけで颯爽とチャリンコに跨り、目星を付けた店に向かって進み出した。こうして財布と携帯だけを持って外に出られるだけ本当にありがたい。世の子育てをしている方、本当に毎日お疲れ様。

 

阪神千船駅より程無くしたところまで進むとビビッドピンクの看板を見つけた。この手の看板を遠くから発見し、居酒屋だ!と思いながら近づくとクリーニング屋だったり、病院だったりと肩透かしをくらうことがあるが、今回は違った。

 

 

 

井川遥がチラリ。ネオンの看板が今時な、居酒屋「ツインズ」。実は妊娠発覚前に一度お邪魔していたが、その時は写真を撮るのを忘れていたので再来。なぜか里帰り中にお店のお姉さんとインスタのDM上で仲良くなり、大阪に戻って来た際には必ず行くと言っていたので足を運んだ。

 

 

元は喫茶店だったこちら。ザ・居酒屋!というわけではないがどこか落ち着く店内。カウンター好きの私はカウンターをぜひ開放して欲しいが、私のような呑兵衛が居座るためこのままでいることをおすすめする。

 

 

韓国料理メインのラインナップ。そしてまた料理の写真を撮り忘れる私。そろそろアホなのではないかと思う。

 

 

塩レモンサワーを注文するとソルティドッグのような形式で出てきた。めぢゃくぢゃしょっぱい。しょっぱいがこれはこれで美味しい。塩を肴にして飲むというのはこういうことか(多分違う)。

私はいつもお酒を飲む時には食べ物を一緒に食べない。なのでお店には大変申し訳無いが料理の雰囲気は一切伝わらない。今日も肴を一、二品頼んで店を出た。ナメた客である...。

だが、手作りの温かみがある肴ばかりで酒が進む。やっと再会できたお店のお姉さんとも会話を楽しみ、次は家族で来ると約束をした。

 

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最近、明日会えなくなるかもしれないと、誰に対しても思っている。

先々月、現にもう二度と会えなくなった人が一人増えた。最後会ったのいつだったっけ?レベルだったのだが、きっとそんな空白の日数があっても笑顔で返してくれるような奴だった。

友達でもこんなに辛いのだから、家族がそうなったらなんて考えるだけで発狂しそうになる。けれど、我々はそんな縁起でも無いことを肝に銘じながら人を大事に、一日を大事に過ごすことしかできない。

今目の前にいる我が子もいつか自分から離れていく。気が早いけど多分あっという間。

じゃあ飲み歩いてなんかいないで子どもと一緒に居なよなんて声が聞こえてきそうだけど、それはそれ、これはこれなんだな。

私が半べそかきながらお世話してたことなんか、きっとこの子は微塵も覚えていないだろうけど、いつか笑いながらこんなこともあったんだよと酒を酌み交わしながら教えてあげたい。

 

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日韓家庭料理居酒屋 ツインズ(Twins)
大阪府大阪市西淀川区千舟3-8-9
https://www.instagram.com/TWINS__CHIBUNE/

【営業時間】17:00~22:00(L.O.22:30)

【定休日】日・月曜日・祝日

【西淀川】家庭料理 福

 

 

妊娠したため、禁酒生活も早9か月。悪阻が比較的酷くなかった私にとってはそろそろ手が震えてくるのではないかと思うくらいの期間酒を飲んでいない。

僧侶のような聖母のような気持ちでお腹の中の子を愛でる日々の中、母の頭の中は黒霧島鍛高譚、ギンギンに冷えたレモンチューハイジョッキでいっぱいである。

私と言えば酒でしょ?と言われるくらいの仲(?)であるこの“酒”というものだが、思い返してみると奇異なものであった。と言うのもこれを言うと大抵驚かれるのだが、昔の私はカシオレで吐くほどの下戸であった。まじで。
※下戸: お酒があまり飲めない人

“酔う”という感覚が楽しすぎて、大学一年生の時に自宅の近くの公園で酔っぱらったままだるまさんころんだをし、気持ち悪くなるたび自宅に吐きに行っていたのは今では良い思い出である。

しかも、親が教職のため、ハタチまで飲んではならないという無言の圧というか空気を感じ取り、関西に出てくるまでまともに酒を口にしたことが無かった。むしろ父の酒とタバコが入り混じったニオイがめちゃくちゃ苦手だった。

 

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周囲には小学校と老人ホームという閑静な場所に個人情報駄々洩れの看板がぽつり。


表にはこれでもかと「福」!縁起良さそうでしょ。そして何度も言うが、私は入りにくい飲み屋が大好きなので、逆飛んで火にいる夏の虫の如く飛び込んだ。


元お寿司屋さんを改装した店構えのこちら。刺身も入ってるけど、美味しそうな家庭料理が並んでいる。

 


きちんと着物を着て、割烹着を纏うママが一人で営んでいる。料理はその日によって違い、値段は書いていないがびっくりするほどのお会計が出てきたことは無い。(ただし飲みすぎた日は例外)

 


食べている途中で撮ったのはご愛嬌。唐揚げと白和えとご飯。酒が飲めないので最近は夕飯だけ食べに行っている。

書くと飲みたくなるので書きたくないが、お酒は生ビール、焼酎、ハイボール、チューハイ、日本酒など大抵ある。カラオケも歌える。

とりあえず料理上手なママが作るご飯が美味すぎて白飯を3杯食べたことがある。やよい軒か?

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初めて“飲み屋”というところに行ったのは、中2の時に父に連れて行かれたペガサスと言う名のスナックだった。喉に砂でも入ってるのかというくらい声がガッサガサのママがいる薄暗い照明と、何が美味しいかもわからない味の酒を飲んでいる父の姿を覚えている。

あんなに嫌いだった酒とタバコを始めたと聞いた時の母親はひどく悲しんでいた(らしい)。もうすぐ私も母になるが、同じ気持ちを抱くのだろうか。

ただ言えるのは、酒のおかげで繋がった縁もあるし、もらった仕事もある。酒は私にとってただの嗜好品ではなくツールだったのだと今では思う。

二日酔いと無縁の日々を送る今であるが、いつか娘とも酒を酌み交わせる日が来るのを楽しみにしているし、とりあえず何をどのくらい飲んだらどうなるみたいなことは、娘がハタチになる前にちゃんと教えておこうと思うのであった。

 

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家庭料理 福

大阪府大阪市西淀川区福町2丁目5-29
☎070-6687-0994

【営業時間】17:00~23:00(L.O.22:30)

【定休日】日・月曜日

【西淀川】金太郎

 

 

好きなものが変わってきたと思う。代表的なものを挙げるならばまず食べ物。昔はなぜか嫌いなものが多い方がかっこいいと思っていた。痛い。

あんこ、ナス、漬物、わさびやからしなどの薬味全般、レバーなどなど。でも最近ではそれぞれのおいしさがわかるようになってきた。わかるようになってきたというか、それぞれの食べ物や調味料に合うものがわかってきた。

あと自分の中で革命的なのが、外が好きになった。昔は顔に汗をかくのが大嫌いで(酷いアトピーだったということもあるが)虫も大嫌いだったし、学校の野外活動なんか仮病を使ってでも休みたいくらいだった。キャンプファイヤーなんか酸素の無駄だろとすら思っていた。

でも今は毎日パソコンのキーボードを叩いているとふらっと森林に囲まれたい時がある。これは自分の中では天変地異が起きたくらい凄いことである。(家は家で好きだけどね。)

 

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このへんにはお好み焼き屋が多い。家からほどなくしたところにあるお好み焼き屋「金太郎」。換気のためなんだろうけど、開放されている扉からはいつもおいしそうなソースのにおいが香ってくる。

 

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コロナ渦には嬉しい半個室の席。真冬のブーツは危険だけどね。

 

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スタンダードな豚玉。やっぱ普通が一番美味いんだよな...。


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私はビール飲まないんやけど、生中が360円なのは安い?お好み焼き以外にも鉄板焼きや肴があるので、ちょい飲みにも良さそう。焼酎のボトルキープできるお好み焼き屋初めて見た。

 

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ペイペイ使えるよ!

 

お好み焼き屋と言えば、小さいころ実家の近くに「花かど」というお好み焼き屋があって、休日の昼になると父がよくそこに連れて行ってくれた。

お好み焼き屋には珍しく?味噌おでんもあって、真夏におでんを食べるという謎な習慣があった。

 

冒頭の話と合わせて考えて至極当たり前のことを書くが、当時小学生の私がこんな酒狂いのブログを書くなんて思ってもみなかっただろう。山椒やナスが好きになってるなんて思いもしないだろうし、ましてや苗字が変わったり、自分の身体に新しい命が宿っていることなんて、週6で朝10時から遅い時は朝7時まで働いていた20代前半の私も想像してすらいなかっただろう。

 

ヒールをすり減らし、愛想笑いをして、濃いノーズシャドウを入れて酒を作っていた私。3トントラックに10回くらい轢かれたような酷い失恋をした私。暗い部屋に閉じこもり昼夜問わずパソコンを叩いて台本を書くことに明け暮れていた私。これと言って大病を患うこともなく生きてきたけど、何かいつも物足りなく感じていた私。

その時の私が今の私を見てどう言うだろう。

「禁酒辛いよね。もう少しだから頑張ろうね。」と冗談交じりに笑いながら言うだろうか。

 

現在31歳の私は、50歳の私どころか明日の私すら想像できないけど、きっとなんだかんだでうまくやっていることだろう。そんな気がする。

 

ただ、漬物だけは未だに本当に食べられない。

 

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金太郎

大阪府大阪市西淀川区福町2-3-19 トーリエユタカ 1F

☎06-6471-4479

【営業時間】

11:30~14:00 / 17:00~22:00(L.O.21:30)
日曜日のみ11:30~22:00

【定休日】火曜日